バフィルは母子家庭の一人っ子。
いつも母(ウェタリア)のそばにいたいと願うのだが、
ウェタリアは裁縫の仕事に追われてバフィルを構うことができない。
バフィルは薄汚れていて、食べ物にがっつく子として育った(<逆位置>清楚)。
学校に行く年になり、食うには困らないだろうとの、
ウェタリアの判断により(<逆位置>意思)、
鍛冶屋になるため遠方の寄宿舎付きの学校に行くことになる。
母を恋しがるバフィルを、アルレイン先生は暖かく見守ってくれる(善良)が、
バフィルの育ちを蔑む生徒達(<逆位置>変化)の嫌がらせを受ける日々が続き、
バフィルは報われない運命を嘆く(<逆位置>解放)。
ある日、ウェタリアへのプレゼントとして作ったペンダントを
溶鉱炉に投げ込まれ、バフィルの中で何かが壊れた。
嫌がらせの首謀者マーラックを道連れに、ドロドロに融けた鉄に
バフィルは身を投げた(<逆位置>理性)。
バフィルが飛び込んだ鉄を使って、アルレインはペンダントを再現し、
ウェタリアに届けた。
ウェタリアはそのペンダントを死ぬまで身につけたという。
ようやく、バフィルは母といつも一緒にいられるようになったのだ。